| リラクセーションとは、マッサージの言い替えではありません。
ハンス・セリエ博士のストレス学説によると「体外から加えられた各種の刺激に応じて体内に生じた、障害と防衛反応の総和」をストレスと呼びます。これは、体外から平均以上の圧迫や刺激、化学物質等(ストレッサー)が与えられた時に生じる体内の生理的異常であり、本来の機能を阻む身体内の歪みや異物質の事で、生化学的な異常も、構造力学的な異常も含みます。
過度の体験はストレッサーとなり、生活上のほとんど全ての出来事がストレス因になり得ますが、肉体は外部からの影響に対してできる限り生体を安定・維持させようとする力(ホメオスターシス-恒常性維持機能)を持ち、セリエ博士の言う「疲憊期」には容易には陥りません。その代わり「抵抗期」におけるホルモンバランスの変化や、肉体の過緊張による機能異常に悩まされる事になります。
「医師や患者ができる事は、身体が自身を守り治癒する事ができるような最適なコンディションを作る事だけである。生命力、治癒力を助ける事以外に何もできない。」
肉体の生命機能を高める方法は、日常的な活動・休息・栄養・(+想念)それぞれの質を高め、それらのバランスを良くする事以外にありません。
当院では、アトラスのアジャスト前後に筋腱の調整と体性反射を使った操作を短時間加えますが、これは筋組織の過剰防衛とも言える不必要な緊張を緩和し、上部頸椎のアジャストを助ける操作です。
一時的に身体の生化学的な活動(代謝)を下げる事で交感神経の興奮を鎮め、自律神経の秩序回復を図ります。
身体の各部の状態を脳幹に知らせる神経(上行)パルスが正常になれば、それにより身体はストレスや疲労物質を解消し、組織(身体)を再構築するプロセス(新陳代謝)を経て最適化された状態へと自らを導きやすくなるのです。
リラクセーションとは、亢進している肉体の活動レベルを一時的に下げ、神経系に与える深い休息によって、精神と身体の生理的秩序を高めるという事です。
良質のリラクセーションを得る事は、古来より様々な健康法や瞑想法の目指す所でした。様々な周期のリズムに応じてダイナミックに揺らいでいる身体生理に句読点を与え、本来の「健全な揺らぎ」を取戻してもらう事は、外界の変化に常に対応して変化している肉体と精神を回復する為の、大切なプロセスなのです。
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